執筆:現役の通信業界営業マン(プロフィール・情報の扱いについて →)
最終更新:2026年7月30日(各社の公式情報を確認済み。参照した資料は記事末尾に一覧を置いています)
光テレビのうち、アンテナの代わりになるタイプは、フレッツ光もドコモ光もソフトバンク光も月額990円で横並びです。 どの会社も、スカパーJSATの共通するテレビ視聴サービスを組み合わせた仕組みなので、月額は変わりません。ではどこで差がつくのか。工事費と、見られる放送です。
なお、ひかりTVやauひかりのテレビサービスのように専門チャンネルを配信するタイプは990円ではありません。この記事では両方を扱い、まず「自分の契約がどちらなのか」を切り分けるところから始めます。
対象は全国系の主要サービスです。地域限定のeo光テレビ・コミュファ光テレビなどは料金体系が異なるため扱いません。J:COMはケーブルテレビで仕組みが別なので、別記事に分けています。
先に、結論の早見表
| 知りたいこと | 結論 |
|---|---|
| どこが安いのか | アンテナ代替型は各社990円で同額。 光テレビの月額で回線を選ぶ意味はほぼない |
| 何で差がつくのか | 工事費。 金額を公式で確認できたフレッツ・テレビ・ドコモ光・ソフトバンク光では、回線と同時ではなく後から追加すると伝送工事費が8,250円高くなる |
| チューナーは要るのか | アンテナ代替型は不要(テレビにそのまま映る)。ひかりTV・auひかりは月550円(ひかりTVのST-4500は770円) |
| 地デジは映るのか | アンテナ代替型は映る。auひかりのテレビサービスは映らない。 ひかりTVは20都道府県のみ |
| いま契約している人が見るべき点 | テレビ関連の請求合計が990円になっているか。使っていないチューナー代が残っていないか |
出典:NTT東日本・NTTドコモ・ソフトバンク・KDDI各社公式(2026年7月30日確認)。その他の出典は記事末尾に一覧を置いています。
目的から選ぶなら
| こうしたい | 選択肢 |
|---|---|
| 地デジと無料BSを、普通のテレビ操作で見たい | アンテナ代替型(フレッツ・テレビ系)。契約中の回線会社のテレビオプション |
| 地デジに加えて専門チャンネルも見たい | ひかりTV。ただし地デジは20都道府県のみなので先にエリア確認 |
| auひかりで専門チャンネルだけ見たい | auひかり テレビサービス。地デジは別手段が必要 |
| 持ち家で長く住む、地デジだけでいい | アンテナとの総額比較(後述の計算式で判断できます) |
| 集合住宅に住んでいる | まず建物の共同受信設備を確認。 光テレビが契約できない建物もあります |
① 光テレビには2種類ある——まず自分がどちらかを確かめる
| 【A】アンテナ代替型 | 【B】多チャンネル配信型 | |
|---|---|---|
| 中身 | 地デジ・BSを光で届ける(アンテナの代わり) | 専門チャンネル・ビデオ(VOD) |
| 該当サービス | フレッツ・テレビ/ドコモ光テレビオプション/ソフトバンク光テレビ/BIGLOBE光テレビ/DTI光テレビ など | ひかりTV(for NUROなどの提携版を含む)/auひかり テレビサービス |
| 専用チューナー/STB | 不要(テレビの内蔵チューナーで映る) | 必要(月550円〜) |
| 地デジ | 映る | サービスとエリアによる |
※【A】でも、宅内には「映像用回線終端装置」が設置されます。 不要なのは「テレビごとの専用チューナー・STB」で、機器がまったく増えないという意味ではありません。この装置はレンタルなので、解約時は返却が必要です。
いま契約している人が自分の型を見分ける方法は簡単です。請求明細を見てください。
- 「テレビ伝送サービス利用料」という行があれば【A】
- 「チューナーレンタル」「セットトップボックス」という行があれば【B】
両方ある人もいます。地デジは【A】で見て、専門チャンネルは【B】で見ている、という組み合わせです。
② 料金を比較する——アンテナ代替型は各社990円で横並び
【A】アンテナ代替型の月額
| サービス | 月額(税込) | 内訳 |
|---|---|---|
| フレッツ・テレビ(NTT東日本/西日本) | 990円 | 伝送495円+視聴495円 |
| ドコモ光テレビオプション | 990円 | 同じ |
| ソフトバンク光テレビ | 990円 | 同じ |
| BIGLOBE光テレビ | 990円 | 同じ |
| DTI光テレビ | 990円 | 同じ |
| 楽天ひかり | 自社では提供なし | 重要事項説明に「フレッツ・テレビ等の本サービスが未対応のオプションサービスについては、NTT東日本・NTT西日本との契約および請求となります」と記載 |
| NURO光 | アンテナ代替型はなし | テレビは【B】の「ひかりTV for NURO」になります |
揃っているのには理由があります。 このタイプはどれも、①各社が提供する「テレビ伝送サービス」と、②スカパーJSAT株式会社が提供する「テレビ視聴サービス」の2階建てでできています。②は全社共通なので、①の伝送料で差をつけない限り月額は同じになる、という構造です。
つまり「光テレビが安いから」という理由で回線会社を選ぶ意味は、ほとんどありません。 ただし、同じなのは月額の定価だけです。工事費は次のH2で見るとおり差があり、工事費無料などのキャンペーンは各社・代理店ごとに違います。申込先・提供エリア・解約窓口も別です。
むしろ差がつくのは、回線側の契約プランのほうです。 たとえばソフトバンク光の戸建住宅向けには、光テレビへの加入を条件にした5年自動更新プラン(TVセット)があり、戸建てで光テレビを使っているのに2年プランのままだと、回線の基本料が月550円高くなる場合があります(1ギガの場合、5年プラン5,170円/2年プラン5,720円)。光テレビ本体の990円は動かせなくても、回線側のプランを見直せば下げられる、という例です。なお集合住宅向けには5年自動更新プランがなく、自動更新ありのプランは2年プランのみです(自動更新なしプランもあります)。そのため集合住宅の契約者は、この見直しの対象外です。なお建物がマンションでも戸建向けの回線タイプで契約している例があるので、My SoftBankで契約中の回線タイプを確認してください。
→ ソフトバンク光で固定電話を解約するとおうち割はどうなるか(プラン見直しの詳細もこちら)
2025年12月に、フレッツ・テレビ系がそろって値上げされた
| 2025年11月まで | 2025年12月から | |
|---|---|---|
| テレビ伝送サービス利用料 | 495円 | 495円(据え置き) |
| テレビ視聴サービス利用料 | 330円 | 495円 |
| 合計 | 825円 | 990円 |
スカパーJSAT側の「テレビ視聴サービス利用料」が改定されたことによるもので、既契約者にも自動的に適用されています。 手続きは何もいらない代わりに、明細を見ていないと気づきにくい変更です。月165円、年1,980円の負担増になります。
ひとつ例外があります。NTT西日本の案内では、建物一括契約プランおよびマンション全戸加入プランの利用料は変更なしとされています。マンションで管理組合が一括契約している場合は、この値上げの対象外です。

→ 2026年の光回線値上げ一覧(各社の改定時期・金額・対処期限)
【B】多チャンネル配信型の月額
| サービス/プラン | 月額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| ひかりTV 基本プラン | 1,210円 | 2026年3月1日に1,100円から改定 |
| ひかりTV 専門チャンネルプラン | 3,300円 | 2,750円から改定。「はじめて割」適用中は2,200円 |
| ひかりTV 専門チャンネル・ビデオプラン | 4,400円 | 3,850円から改定。「はじめて割」適用中は3,300円 |
| auひかり 選べるジャンルパック | 1,628円 | 46chを6ジャンルに分け、好きなジャンルを選ぶ |
| auひかり オールジャンルパック | 2,728円 | 全チャンネル |
放送を見るには、これにチューナー/セットトップボックスのレンタル料が別に月550円かかります(ひかりTVのST-4500は月770円)。表の金額に足したものが実際の負担額です。
ひかりTVは2026年3月1日に改定されており、既契約者にも適用されます。 つまりこの領域では、2025年12月にフレッツ・テレビ系、2026年3月にひかりTVと、4か月のあいだに別々のサービスで相次いで料金改定が起きました。 ただし別のサービスなので、同じ契約が2回値上げされたわけではありません。
なお、ひかりTVの「ひかりTVはじめて割」は、契約月を1か月目として24か月目までの割引です。25か月目から自動的に月1,100円上がります。1回限りの割引で、再入会は対象外です。
③ 工事費を比較する——後から追加すると伝送工事費が8,250円上がる
光テレビでいちばん金額が動くのは、月額ではなく工事費です。 そして工事費は、回線と同時に工事するか、後から単独で追加するかで変わります。
伝送サービスの工事費(同時/単独)
| サービス | 回線と同時 | 後から単独 | 差 |
|---|---|---|---|
| フレッツ・テレビ(NTT東日本) | 3,300円 | 11,550円 ※ | +8,250円 |
| ドコモ光テレビオプション | 3,300円 | 11,550円 | +8,250円 |
| ソフトバンク光テレビ | 4,400円 | 12,650円 | +8,250円 |
| BIGLOBE光テレビ | 3,300円 | 公式に記載なし | — |
※NTT東日本のホームページから申し込んだ場合。それ以外の窓口は12,650円
3社とも、差額がぴったり8,250円で一致します。 金額の水準こそ各社で1,100円ほど違いますが、「後から追加すると8,250円高い」という構造は共通です。
標準ケースの初期費用の合計
テレビ1台・追加工事なしの標準的なケースで、初期費用を合計するとこうなります。
| サービス | 回線と同時 | 後から単独 | 差 |
|---|---|---|---|
| フレッツ・テレビ(NTT東日本) | 13,530円 | 21,780円 | +8,250円 |
| ドコモ光テレビオプション | 13,530円 | 23,980円 | +10,450円 |
| ソフトバンク光テレビ | 16,280円 | 24,530円 | +8,250円 |
出典:NTT東日本・NTTドコモ・ソフトバンク各社公式(2026年7月30日確認)。テレビ1台・追加工事なしの標準ケースでの試算です。ソフトバンク光の金額は「テレビ1台かつ共聴工事が必要ないと判断された場合」の額で、公式の基本工事費の表示は同時29,700円・単独37,950円です。宅内の設備状況によっては工事日当日に変更となる場合があります。
内訳は次の3つです。
- テレビ視聴サービス登録料 3,080円 — スカパーJSAT側の料金なので全社共通。フレッツ・テレビからの転用や事業者変更の場合は不要です
- 伝送サービスの工事費 — 上の表のとおり
- 屋内同軸配線工事(テレビ接続工事) — テレビの台数で変わります。ドコモ光は1台7,150円/2〜4台25,080円、BIGLOBE光は1台7,150円(自分で接続すれば0円)、ソフトバンク光は基本工事に1台分が含まれ追加1台ごと5,500円
ドコモ光だけ差が大きいのは、単独申込のときに契約事務手数料2,200円が別に加わるためです。テレビを4台にすると屋内同軸配線工事だけで25,080円まで上がるので、月額990円のサービスとしては初期費用の比重がかなり大きいことになります。

現役営業の現場から: 私が対応してきた相談では、光回線の申込時にテレビまで一緒に決めていない方も少なくありません。開通してしばらく経ってから「アンテナの調子が悪いので光テレビにしたい」と相談を受けることがあるのですが、そこで見積もりを出すと驚かれることがあります。同じサービスなのに、タイミングが違うだけで金額が変わるからです。 しかも、後から工事に伺ってみると宅内の配線が古くて分配器の交換が必要になる、リビング以外のテレビ端子が生きていない、といったことが分かって金額がさらに動くこともあります。新築や引っ越しで光回線を引くとき、テレビをどうするかは「そのとき一緒に」決めておくほうが、金額の面では有利になりやすいと思っています。もし後から追加するなら、テレビの台数と設置場所を先に伝えて見積もりを取ってから判断するのが確実です。
配信型は、逆に「後から追加」が安い
【B】の配信型は工事が不要で、セットトップボックスをテレビにつなぐだけです。そのためauひかりでは、後からテレビを個別に追加する場合の登録料は880円で済みます(同時申込の場合はサービス数によらず2026年7月31日までは3,300円、2026年8月1日からは4,950円)。
アンテナ代替型と構造が逆になっています。 「あとで足すと高くなる」のは工事が必要な【A】の話で、【B】には当てはまりません。
④ チューナーを比較する
| 専用チューナー/STB | 月額 | 台数の考え方 | |
|---|---|---|---|
| 【A】アンテナ代替型 | 不要(宅内には映像用回線終端装置が設置される) | 0円 | テレビ何台でも月990円。ただし複数台で見るには屋内同軸配線工事(有料)が必要 |
| ひかりTV | 必要(ST-3400/KS-6100) | 550円 | 1契約につきチューナー1台。 レンタルも1契約1台 |
| ひかりTV(ST-4500) | 必要 | 770円 | 新規レンタルは受付終了。既存契約は継続中 |
| auひかり テレビサービス | 必要(STA3000) | 550円 | HDMI端子のあるテレビが必要。 追加は1台につき550円 |
日常の使い勝手で差が出るのがここです。【A】はテレビの裏の同軸ケーブルに信号が流れてくるだけなので、リビングでも寝室でも、チャンネルボタンを押せば普通に映ります。 リモコンも入力切替も増えません。ただし「テレビ何台でも990円」という月額の話と、その台数分の配線工事が有料であるという初期費用の話は別です(③の7,150〜25,080円)。【B】はセットトップボックスを置いた台でしか見られません。 ただし別室で見たいときの扱いはサービスで違います。auひかりは追加のSTBごとに月550円で増やせますが、ひかりTVは1契約につきレンタルチューナー1台なので、別室視聴はアプリやホームネットワーク機能(後述)で対応するか、契約を追加できるかを窓口に確認することになります。
ひかりTVの契約と台数の関係は、公式の重要事項説明に明記されています。
「ひかりTV」1契約につき、「チューナー」1台が必要です。
これとは別に、地上デジタル放送は1光回線につき2チャンネルまでが同時視聴・録画の上限です(BS4Kは1チャンネルまで)。契約数・機器の台数・同時視聴数は別の話なので、混同しないよう注意してください。
ビデオ(VOD)だけを見たいなら、チューナーは不要です。 「ひかりTVビデオ」アプリでスマホ・タブレットから視聴でき、テレビへのキャストもできます。ただし専門チャンネルや地デジ・BSの放送を見る「ひかりTVテレビ」アプリは、公式に「ご利用にはひかりTV対応チューナーが必要です」と記載されており、アプリはチューナーの子機であって代わりにはなりません。
機種についても注意点があります。
- 機種は選べません。 KS-6100かST-3400のどちらかが届きます
- KS-6100とST-3400は、BS4K放送に対応していません。 ビデオの4Kには対応しますが、これは別の話です。BS4Kを見るにはST-4500が必要ですが、新規レンタルは受付終了しており、公式掲載はリユース品34,800円の購入のみです
- レンタルなので、5年使えば33,000円、10年で66,000円を払うことになります。払い続けても自分のものにはなりません
⑤ 見られる放送を比較する——「地デジが映らない」サービスがある
| サービス | 地デジ | BS | BS4K | 専門チャンネル |
|---|---|---|---|---|
| 【A】アンテナ代替型 | ○ | ○ | ○(対応テレビが必要) | 別途スカパー!等の契約が必要 |
| ひかりTV | △(20都道府県のみ) | ○ | △(ST-4500のみ) | ○ |
| auひかり テレビサービス | × | × | × | ○ |
auひかりのテレビサービスでは、地デジもBSも見られない
au公式サイトには、「地上波デジタル放送、BS/CS放送はご視聴いただけません」と明記されています。auひかりのテレビサービスは、あくまで専門チャンネルを配信するサービスです。
auひかりで地デジを見るなら、別の受信手段が必要になります。 現実的な選択肢は3つです。
- アンテナを立てる(戸建てで、費用と外観が許容できるなら)
- 建物の共同受信設備を使う(集合住宅なら、そもそも映っている可能性があります)
- ケーブルテレビを契約する
「光回線にテレビのオプションを付けたのだから地デジも映るだろう」と考えて申し込むと、想定と違う結果になります。申し込む前に、その家で地デジをどう受信しているかを確認しておいてください。
ひかりTVの地デジは、20都道府県だけ
ひかりTVには地上デジタル放送(IP再放送)がありますが、提供エリアが限られています。 大きく言えば首都圏・東海・関西・福岡などの都市圏が中心で、それ以外は基本的に対象外です。該当しない地域の方は、ここで判断が付きます。
- NTT東日本エリア: 北海道(一部のみ)、宮城県、新潟県、栃木県、群馬県、茨城県、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
- NTT西日本エリア: 石川県、静岡県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、広島県、福岡県、熊本県、沖縄県
このエリア内であっても、回線の種類や設備の都合で利用できない場合があるとされています。BSはエリアの制約なく見られますが、地デジはこの20都道府県が前提です。
アンテナ代替型にも、提供エリアがある
「光回線が来ていればどこでも使える」わけではありません。フレッツ・テレビの提供エリアは、都道府県単位でも限られており、同じ県内でも「全域提供」と「一部提供」に分かれています。
- NTT東日本(2026年7月1日現在): 東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬・長野・新潟・福島・宮城・山形・岩手・北海道の各一部地域
- NTT西日本(2026年6月現在): 大阪・和歌山・京都・奈良・滋賀・兵庫・愛知・静岡・岐阜・三重・石川・富山・福井・広島・岡山・愛媛・香川・徳島・福岡・佐賀・長崎・熊本・沖縄の各一部府県の一部地域
上記に入っていない県は対象外です。 入っている県でも一部地域なので、申し込む前に必ず公式のエリア検索でご自宅の住所を確認してください。 市区町村単位で提供・未提供が分かれます。
なおNTT西日本の案内には「マンションタイプなどでは利用できません」と明記されています。 集合住宅にお住まいの方は、まずここで対象外になる可能性があります。
「BSが映る」と「BSの有料放送が見られる」は別
アンテナ代替型で映るのは無料のBSまでです。WOWOWやスカパー!などの有料放送を見るには、別途その放送事業者との契約と料金が必要になります(B-CASカード/ACAS番号単位)。
また、NHKの受信料(衛星契約)は別途必要です。光テレビにしたからNHKの契約が不要になる、ということはありません。
4K・8Kについては、アンテナ代替型は4K8K衛星放送に対応しています。ただしBS8K放送の視聴には「光対応 4K8K衛星放送アダプター」(有料)が必要で、NTT西日本の案内では利用者が自分で用意して工事前に担当者へ渡す必要があるとされています。
⑥ 気をつけるべき点
比較表だけでは見えない部分をまとめます。
1. やめると、地デジも一緒に消える
【A】アンテナ代替型はアンテナの代わりです。解約するということは、テレビの受信手段そのものを失うことを意味します。「オプションだから外せばいい」と考えて解約すると、地デジもBSも映らなくなります。
やめるときの費用も確認してください。 光テレビのために設置された映像用回線終端装置はレンタル機器なので返却が必要です。NTT東日本の解約手続きの案内では、宅内に伺わない工事の場合は返却キットが送られてきて、利用者が取り外して梱包し返送する流れとされています。
なお回線を廃止すると、アンテナ代替型の光テレビだけを残して使い続けることはできません。 フレッツ光については、公式に「フレッツ光の解約に伴い、ご契約いただいているフレッツ光の付加サービス(ひかり電話、フレッツ・テレビ等の映像系サービス等)もご解約となります」と明記されています。光コラボ各社でも回線契約が利用の前提ですが、事業者変更時に引き継げるか、解約手続きがどこまで一度で済むか、機器の返却方法は契約先によって異なります。 またスカパー!など別途契約している有料放送は自動で解約にならない場合があるので、そちらも契約先に確認してください。
回線ごと解約する場合は、別の費用が関わってきます。NTT東日本では2026年4月1日以降の解約申込分から、フレッツ光などの解約時に、利用者の希望または物件の都合によって派遣撤去工事を行う場合に撤去工事費がかかります(NTT東日本のホームページから申し込んだ場合、戸建て13,200円・集合住宅11,000円。2026年7月1日以降はそれ以外の窓口だと戸建て14,300円・集合住宅12,100円。土日休日・年末年始は+3,300円)。
ただし、派遣工事になれば必ず有料というわけではありません。 公式には次の条件が示されています。
- 対象サービスはフレッツ光・ひかり電話ネクスト・光回線電話で、フレッツ・テレビ単体は挙げられていません
- 引込線などを残置して自分でレンタル機器を返却する「無派遣工事」は、これまでどおり無料
- NTT東日本側の都合による派遣工事、シェアドアクセス事業者への同日移行で現在の設備を再利用する場合、IRUエリアでの利用、移転やプラン変更などでサービスの利用を継続する場合は、いずれも対象外
つまり「光テレビをやめると撤去費がかかる」わけではありません。対象回線を解約し、かつ利用者の要望または物件の都合によって派遣撤去工事を行う場合の話です。フレッツ・テレビだけを解約するときの扱いや、光コラボ各社での扱いは契約先に確認してください。
→ フレッツ光の解約で撤去工事費がかかるケースと、無料になる条件
2. 光回線側の原因によっては、テレビも止まる
これは【A】の構造上の弱点です。光ファイバーで放送を届けているので、原因によって影響範囲が変わります。
- 光ファイバーが断線すると、インターネットとテレビの両方が止まることがあります
- 光テレビ側の映像設備だけに障害が起きた場合は、テレビだけが止まり、インターネットは使えることもあります
いずれも、アンテナで受信していれば影響を受けずに済むことがあります。
ただし、原因によって話は変わります。
- インターネット接続側だけの障害(プロバイダー側の不調など)では、テレビは映る場合があります。 放送の信号とインターネットの通信は別の経路で扱われているためです
- 宅内が停電している場合は、受信方法にかかわらずテレビ本体も関連機器も使えません。 これはアンテナでも同じで、光テレビ特有の弱点ではありません
つまり「ネットがつながらない=必ずテレビも映らない」ではありません。光テレビ特有の停止要因は、主に光ファイバー、映像配信設備、そして宅内の映像用回線終端装置にあります(装置本体の故障、ACアダプターの不具合、光コネクターの抜けなど)。なお同軸ケーブルや分配器の故障はアンテナでも起こるので、光テレビ特有のものではありません。
NTT西日本の案内にも、「天災による設備への影響などによって、映像受信ができない場合があります。アンテナによる受信と比較して映像の安定性を保証するものではありません」と明記されています。テレビとインターネットを1本にまとめることの裏返しなので、災害時にテレビだけは確保したいという考え方の人には向きません。
3. 回線を乗り換えると、光テレビも作り直しになる
見落とされやすい点です。光テレビは回線とセットの仕組みなので、別の回線会社に乗り換えると、テレビも移行または再契約が必要になります。その際、③で見た工事費が改めて発生することがあります。
例外もあります。フレッツ・テレビからドコモ光テレビオプションへの転用では工事料が発生せず、テレビ視聴サービス登録料も不要とされています(BIGLOBE光テレビも同様の扱い)。乗り換え先が同じ仕組みを使っているかどうかで、費用がまったく変わります。
→ 事業者変更で見落としやすいポイント(オプションの引き継ぎ・費用)
電話勧誘をきっかけに乗り換えを検討している場合は、テレビへの影響だけでなく、電話の相手が総務省に届出をしているかどうかも確認しておくと安心です。光回線の営業電話は怪しい?総務省の届出確認と断り方で解説しています。
4. ひかりTVは、プランの解約とチューナーの解約が別
公式に「チューナーレンタルはプランとは別に解約手続きをする必要があります」と明記されています。プランだけ解約して、月550円のレンタル料だけ払い続けるというのが、この領域で起こりやすい見落としです。
返却は契約終了後原則30日以内で、期限を過ぎると未返却違約金(未返却を確認した月の1日時点の通常販売価格を基準に算定。別途手数料2,200円)の対象になります。自分の判断で返送しても解約にはなりません。 先に解約手続きをして、その後に届く案内に従ってください。
5. 集合住宅は、そもそも不要か、契約できないことがある
集合住宅には共同受信設備(建物側でまとめて受信する設備)が入っていることが多く、その場合は個別に光テレビを契約しなくても地デジが映ります。 引っ越し時に流れで申し込んだまま、建物の設備と二重契約になり得ます。
逆に、⑤で触れたとおりNTT西日本ではマンションタイプでの提供がありません。 「申し込もうとしたが建物の条件で無理だった」というケースもあります。まず管理会社か大家さんに、建物のテレビ受信方法を確認するのが先です。
6. 解約・手続きまわりの細かい注意点
- ひかりTVは契約した経路で解約窓口が違います。 「ひかりTV for BIGLOBE」「for So-net」「for @nifty」「for NURO」などは、ひかりTVカスタマーセンターでは解約を受け付けておらず、各プロバイダーへの連絡が必要です
- auひかりのテレビサービスは、月の途中での契約・解約でも日割りになりません(公式に「日割りとならず、満額かかります」と記載)。解約するなら月末に近いタイミングのほうが無駄が少なくなります
⑦ サービス別に逆引きする
比較軸で章立てしたので、契約中のサービスから引けるように整理しておきます。
フレッツ光(NTT東日本・西日本) — フレッツ・テレビ。月990円。地デジ・BSが映る。エリアは各一部地域で、NTT西はマンションタイプ非対応。
ドコモ光 — ドコモ光テレビオプション。月990円。初期費用は同時13,530円/後から23,980円で、各社のなかで差が最大(契約事務手数料2,200円が加わるため)。フレッツ・テレビからの転用なら工事料不要。
ソフトバンク光 — ソフトバンク光テレビ。月990円。初期費用は同時16,280円/後から24,530円。戸建てで光テレビを使うなら、5年自動更新プランのほうが月550円安くなる可能性があります(集合住宅には5年プランがないため対象外。前述のID33参照)。
BIGLOBE光 — BIGLOBE光テレビ。月990円。テレビ接続工事は自分で接続すれば0円。転用・事業者変更なら登録料不要。
DTI光 — DTI光テレビ。月990円。
楽天ひかり — 自社のテレビオプションがありません。 重要事項説明では、フレッツ・テレビなど未対応のオプションはNTT東日本・西日本との契約・請求になるとされています。実際に契約できるかは住所と建物によるので、申し込み前にNTT東西へ確認してください。
NURO光 — アンテナ代替型はなく、「ひかりTV for NURO」が用意されています。トリプルチューナー(ST-3400)を月550円でレンタルし、地デジも視聴可能。ただし東北・中国エリアなど対象外の地域があり、NURO光の提供エリア内でもひかりTVが対象外になる場合があります。解約はNURO側の窓口になります。
auひかり — auひかり テレビサービス。地デジ・BS・CSは映りません。 専門チャンネル専用で、ジャンルパック1,628円/オールジャンルパック2,728円+STB550円。工事は不要で、後からの追加は登録料880円。
J:COMを契約している方 — ケーブルテレビなので仕組みが違います。コース変更や解約総額の考え方は別記事にまとめています。
→ J:COMのテレビが高いと感じたときの見直し(コース変更・解約総額)
個人的な見解として
アンテナか光テレビかは、初期費用の差を月額で回収する年数として概算できます。 光テレビは月990円、年11,880円です。
初期費用差の単純回収年数 =(アンテナの初期費用 - 光テレビの初期費用)÷ 11,880円
比べるときは同じ機能の見積もり同士で揃えてください。 光テレビ(アンテナ代替型)は地デジと無料BSが見られるので、アンテナ側もBS/CSアンテナとブースターを含めた金額で比較する必要があります。地デジだけのアンテナと比べると、光テレビが不当に高く見えます。
光テレビ側の初期費用を引くのも忘れないでください。 ③で見たとおり、光テレビにも13,530〜16,280円(回線と同時の標準ケース)がかかります。たとえばアンテナが60,000円で光テレビが13,530円なら、差額46,470円÷11,880円=約3.9年。アンテナが100,000円なら約7.3年です。
これは維持費や将来の料金改定を考慮しない単純計算です。 この年数を超えるとアンテナの累計費用が光テレビを下回る、という目安にすぎません。実際にはアンテナ側にも維持費があります。 寿命は永久ではなく、強風で向きが変わったときの調整、故障時の修理、将来の撤去費がかかります。BS対応にするならBS/CSアンテナとブースターも必要です。一方の光テレビは、レンタル機器が故障した場合の交換は原則として事業者側の対応になります(利用者の過失による故障は除きます。宅内の同軸ケーブルや分配器など利用者側の設備も対象外です)。細かい条件は契約先に確認してください。工事費無料キャンペーンが使えるかどうかでも結果は変わります。「アンテナは初期費用だけ」ではないという前提で計算してください。
そのうえで私の考えを言うと、賃貸である・外観をすっきりさせたい・アンテナを立てられない建物である、という理由があるなら、月990円を払う価値は十分あると思います。 逆に持ち家で10年以上住む予定があり、地デジしか見ないのであれば、アンテナのほうが総額で有利になりやすいです。
専門チャンネル型については、契約する前に「重複」を確認したほうがいいと思っています。 ひかりTVの専門チャンネル・ビデオプランは通常4,400円、チューナー込みで4,950円です。NetflixやAmazon Prime Videoをすでに契約している家庭だと、見たい作品が重なることは珍しくありません。スポーツや特定のチャンネルなど「これが見たい」という明確な目的があるかどうかが判断の分かれ目になると思います。
まとめ
- アンテナ代替型の月額は、フレッツ光・ドコモ光・ソフトバンク光・BIGLOBE光・DTI光のいずれも990円で同じ。 各社とも、スカパーJSATの共通するテレビ視聴サービスを組み合わせた仕組みだから。ただし同じなのは月額の定価だけで、工事費・申込条件・キャンペーンは各社違う
- 差がつくのは工事費。金額を公式で確認できたフレッツ・テレビ・ドコモ光・ソフトバンク光では、回線と同時ではなく後から追加すると伝送サービスの工事費が8,250円上がる(BIGLOBE光は単独工事費の公式記載が見つからず未確認)。標準ケースの初期費用は同時13,530〜16,280円/後から21,780〜24,530円
- auひかりのテレビサービスでは地デジもBSも見られない。 ひかりTVの地デジは20都道府県限定。アンテナ代替型にも提供エリアがあり、NTT西はマンションタイプ非対応
- やめると地デジも消える。 光ファイバーの断線や映像設備の障害では、テレビも止まることがある。乗り換え時は作り直しになることがある
次にやること
すでに契約している方
- テレビ関連の請求合計が990円になっているか(伝送495円+視聴495円で、明細では別項目に分かれていることがあります)
- 使っていないチューナー代が残っていないか(プランを解約してもレンタルは別契約です)
- 集合住宅の方は、建物の共同受信設備と二重になっていないか
これから引く方
- 公式のエリア検索で、その住所が提供対象か
- 集合住宅なら、建物のテレビ受信方法を管理会社に確認
- テレビの台数と設置場所を伝えて、工事費の見積もりを取る(回線と同時に)
- 見たいのは地デジだけか、専門チャンネルもか
このなかで先に手をつけられるのは、既契約者なら2つめのチューナー代です。放送の視聴に使っておらず、契約上も不要と確認できた場合は解約できるので、金額を直接下げられます。値上げそのものは避けられませんが、これは自分で動かせます。
この記事で参照した資料
- フレッツ・テレビ 料金(NTT東日本)(月額990円の内訳・初期費用・屋内同軸配線工事)
- フレッツ・テレビ 提供エリア(NTT東日本)(14都道県の一部地域)
- フレッツ・テレビ(NTT西日本)(テレビ何台でも990円・4K8Kアダプター・NHK衛星契約・安定性の注記)
- フレッツ・テレビ 提供エリア(NTT西日本)(23府県の一部地域・マンションタイプでは利用できない旨)
- 「フレッツ・テレビ」利用料の一部改定等について(NTT西日本)(2025年12月の改定・建物一括契約プランは対象外)
- 各種工事費の新設および改定について(NTT東日本)(2026年4月以降の撤去工事費・課金条件と対象外条件)
- フレッツ光の解約手続き(NTT東日本)(レンタル機器の返却キット・フレッツ・テレビなど付加サービスの同時解約)
- ドコモ光テレビオプション(NTTドコモ)(月額990円・同時/単独の初期費用内訳・転用時の扱い)
- 「ドコモ光テレビオプション」の料金改定について(NTTドコモ)(825円→990円・2025年12月1日)
- ソフトバンク光テレビの料金(ソフトバンク)(月額990円・工事区分ごとの金額・提供エリア)
- BIGLOBE光テレビ(BIGLOBE)(基本工事費・テレビ接続工事費・登録料)
- BIGLOBE光テレビ 月額料金の改定について(BIGLOBE)(825円→990円)
- auひかり テレビサービス(KDDI)(地上波デジタル放送・BS/CS放送は視聴不可・STB月550円)
- auひかり テレビサービス チャンネル(KDDI)(ジャンルパック1,628円・オールジャンルパック2,728円・日割りなし)
- auひかり テレビサービス セットトップボックス(KDDI)(STA3000・月550円・HDMI端子のあるテレビが必要)
- auひかり ホーム1ギガ 標準プラン 料金(KDDI)(登録料=同時申込は2026年7月31日まで3,300円・8月1日から4,950円、提供開始後の追加は各880円)
- DTI光 オプションサービス(DTI)(DTI光テレビ 月990円)
- DTI光テレビ 利用料金の一部改定について(DTI)(2025年12月の改定)
- SoftBank 光 料金(ソフトバンク)(5年自動更新プランと2年自動更新プランの月額差・光テレビ加入が条件)
- 「ひかりTVビデオ」アプリ(NTTドコモ)(チューナーなしでスマホ・タブレットから視聴・テレビへのキャスト)
- ひかりTV 料金プラン(NTTドコモ)(2026年3月改定後の月額・はじめて割)
- ひかりTV チューナー(NTTドコモ)(ST-3400・KS-6100は550円、ST-4500は770円・新規受付終了)
- ひかりTV 重要事項説明(NTTドコモ)(1契約につきチューナー1台・地デジは1光回線につき2チャンネルまで)
- ひかりTV 2026年3月1日からの料金改定のお知らせ
- ひかりTV 地上デジタル放送 提供エリア(20都道府県)
- 「ひかりTVテレビ」アプリ(NTTドコモ)(アプリの利用にはチューナーが必要)
- ひかりTV 解約について(NTTドコモ)(チューナーレンタルは別途解約・契約経路別の窓口)
- ひかりTV 機器の返却について(30日ルール・未返却違約金の算定)
- ひかりTV for NURO(ソニーネットワークコミュニケーションズ)(対応プラン・チューナー・対象外エリア)
- 楽天ひかり 重要事項説明書(未対応オプションはNTT東日本・西日本との契約になる)
本記事の料金・提供条件・機器仕様は、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社、株式会社NTTドコモ、ソフトバンク株式会社、KDDI株式会社、ビッグローブ株式会社、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社、楽天モバイル株式会社の公式情報を2026年7月30日に確認しています。「現役営業の現場から」と記した部分は私の実務経験に基づく事例であり、全契約者に当てはまる統計ではありません。工事費は建物の構造・配線状況・テレビの台数によって大きく変わるため、実際の金額は必ず見積もりでご確認ください。記載した初期費用の合計は「テレビ1台・追加工事なし」という標準的な条件での試算で、宅内の設備状況によって当日変更となる場合があります。提供エリアは市区町村単位で「全域提供」と「一部提供」に分かれており、エリア内でも設備状況によって利用できない場合があります。キャンペーンによる工事費の割引・無料化は各社・各代理店で異なります。制度・料金は変更される場合があるため、最新の情報とご自身の住所での提供可否は、各社の公式サイト・窓口でご確認ください。


コメント